サピエンスの日々

サピエンスの思考ブログ.時々本や旅、建築などを添えて.

ネガティブになりやすい人が知っておきたい認知バイアス6選

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こんにちは。hidesapiensです。 

考えることを考えるサピエンスです。

 

 ―世の中悪いニュースばかりだ
 ―どうせ良い事なんてない
 ―自分ができる事は誰でもできる
 ―昔は良かった

 

ついネガティブになりやすい人は、その原因が自分の性格や能力の問題だと思いがちではないでしょうか。

もしかしたらそれは人間が本来から持っているバイアスによるものかもしれません。

 

バイアスとは思考の判断や判断の偏りのことで、心理学では人が抱きがちな思い込みのことを「認知バイアス」と呼んでいます。

認知バイアスについて知ることで、人は誰しもが少なからず偏見ないしは思考の偏りを持っている事に気付くことができます。

 

問題の原因が能力や性格ではなくバイアスにあることがわかると、自分の能力や性格を無駄に責める必要がなくなります。
そして自分が陥っているバイアスに気付くことによって、行動を改善できるかもしれません。

 

社会心理学認知バイアスの中からネガティブに陥りやすい人が知っておきたいバイアスを6つ紹介します。

 

 

ネガティビティ・バイアス

ネガティビティ・バイアスは「ポジティブな情報よりもネガティブな情報の方が行動に強い影響を与えるバイアス」をいいます。

 

良いニュースよりも悪いニュースの方が印象に残りやすいのはなぜでしょうか。

ネガティビティ・バイアスは人類が災害や事故などの脅威から身を守るために、ネガティブな情報を記憶に残すように発達してきた脳の自然な働きといわれています。

 

ネガティビティ・バイアスは人間関係にも影響します。

良い印象よりも悪い印象の方が記憶に残りやすく、一度悪い印象を抱くと印象はなかなか変える事ができません。それは相手も同じです。

ネガティブな感情を抱き続けると、対人関係を悪化させたり、人間不信になってしまうおそれもあります。

 

良いところだけを持っている人も、悪いところだけを持っている人もいません。
良い人間関係を築くためには、悪い印象ばかりに捉われず相手の長所を見つけるようにしましょう。

 

スポットライト効果

スポットライト効果は「自分の外見や行為が他者に注目されていると過度に考える傾向」 をいいます。

カットに失敗しておかしな髪型になってしまい、クラスメイトがどんな反応をするか不安になりながら登校したことはありませんか。

実際にはそんなに気にされず、自分が意識しすぎていただけ、といった事もスポットライト効果のひとつと考えてられます。

自分の発言や身だしなみなど適度に周りの目を気にするのは良いことです。歳を取るほど周囲の目というのは気にならなくなります。良くも。悪くも。

 

大勢の前で失敗してしまい、恥ずかしい気持ちになるのは多くの人が経験した事があると思います。

そんな時、失敗を振り返って反省することはあっても、過度に落胆したり自暴自棄になったりせず、自分が思っているより周りは気にしていないことを思い出して冷静になりましょう。

 

計画の誤謬

計画の誤謬は「計画の達成にかかる時間を実際よりも短めに見積もる傾向」をいいます。

勉強の計画や仕事の納期において、自分が想定していたよりも遥かに時間がかかっていまった経験がある方も多いのではないでしょうか。

できなかったのはあなたの能力のせいではなく、誰しもが持っている傾向なので安心してください。

 

どうしても遅れてはいけない期限を設定する際には、あえて自分ができると思う時間から1.5倍等に加算して余裕を持ち、 計画に送れないようにすることが対策のひとつとして挙げられます。
自分の経験が少ない場合は経験者にどれだけ時間がかかるかを相談するのも良策です。ただし相談相手にも計画の誤謬がある可能性があることをお忘れなく。

 

平均以下効果

平均以下効果は「困難なタスクに直面した時、自分の能力を過小評価する効果」をいいます。

長い時間をかけて取得した資格においても、自分ができたなら誰でもできると思っていませんか。

平均以下効果により自分が得意なことは他の人もできると思い込み、自分を過小評価している可能性があります。

他にも、歳を重ねた人は同じ年の人よりも自分の魅力がなく、運動能力も落ちたと決め込む傾向がある、という報告もあります。もちろんそんなことはありません。

 

あなたがこれまでやってきた事は誰にでもできる事ではありません。<>br/>自分の行いを過小評価せず、謙虚さを忘れない程度で自信を持っていきましょう。

 

バラ色の回顧

バラ色の回顧は「過去の出来事を、その時点での評価よりも良い評価の記憶として思い出す現象」をいいます。

確かにある面では過去の方が良かったこともあるかもしれません。

それでも、あの頃はよかったと回想することはあっても、過去の事ばかりに気が向いてしまい、今を否定するのは良い事ではありません。

 

過去を「昔は良かった」「昔の自分はできた」など美化しがちですが、当時の問題やコンプレックスだった事は都合良く忘れ去られていることも多いです。

 

どんなに素敵な過去を持っていても過去は過去。
過去の良かった事は取り入れつつ、今だからできることを考えていきましょう。

 

 

気分一致効果

気分一致効果は「良い気分の時には良い情報を、悪い気分の時には悪い情報をよく思い出す傾向」をいい、感情と記憶についての関連性を挙げています。

例として体調が優れず憂鬱な気持ちでいると、良くない出来事を思い出したり、相手の悪い点が目立ってしまうようなことが挙げられます。

研究では、気分が悪い時には気分が良い時よりも相手の評価が否定的になる、といわれています。

 

ただし、個人の特性によって気分不一致効果という対の効果も見られ、悪い気分でも必ずしも悪い記憶に繋がる人だけでなく、良い記憶を思い出す人もいるとされています。

 

 

悪い出来事があった時は負の感情を紙に書きだしたり、話のわかる友人に相談して、なるべく悪い感情と記憶が連鎖しないように気をつけましょう。

 

まとめ

認知バイアスには様々な種類があり、意図せず行動を左右しているものがあります。

ネガティビティ・バイアスのように、連日のコロナの報道でネガティブな気持ちになる可能性を孕んでいるものもあります。

ネガティブなことは必ずしも悪いことではないですが、情報を正しく捉え、不用意に印象を操作されないように思考していけたらと思います。

 

ネガティブになる原因が社会情勢や自分の性格や能力の問題に限らず、認知バイアスにもあることがわかることで、少しでも楽になっていただけたら嬉しいです。

 

今後も役に立つ思考に関する研究などをわかりやすく紹介していけたらと思います。

 

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ここまで読んで頂き、ありがとうございました。

 


 

参考:

認知バイアス一覧で社会心理学入門~社会科学の知の蓄積を活用した社会教育の実現に向けて~』暁 美焔

http://lelang.sites-hosting.com/naklang/method.html

『情報を正しく選択するための認知バイアス事典』(2021) 情報文化研究所,フォレスト出版

 

 

 

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あせらずいこう

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文字を長く見つめていると次第に文字の意味がわからなくなってしまう、そのような知覚の現象をゲシュタルト崩壊という。

きっと思考にもゲシュタルト崩壊があるに違いない。

考えてもなかなか答えがでない問題がたくさんある。

考えても考えても同じところを堂々巡りする。次第に体に絡まって身動きが取れなくなる。

結局何が言いたかったのかすらわからなくなってしまう時もある。

そんな時、どうすれば良いか?

 

ゲシュタルト崩壊を治す方法はシンプルだ。見るのをやめれば良い。

答えがでない時は焦って答えらしいものを出さず、休むことも大事なのだそうだ。

深呼吸したり、散歩して自然に湧き上がるのを待つ。

いくら待ってもやって来ない場合は全く違うことを始めてもいい。

考えるだけ考えたらあとは無意識が思考してくれていると信じて。

 

慌てず自分の答えをじっくり探そう。

あせらずいこう。

思考を整える情報カードの使い方|デュエリスト編

こんにちは、hidesapiensです。

だいぶ間が空いて2記事目、はてなブログのお題にはじめて投稿します。

 

私がおすすめしたい 「新生活が捗る逸品」として、情報カードを紹介します。

中高年や教育関係者・研究者の方はご存知かもしれませんが、筆者(30代)より若い世代には知らない方も多いと思います。

環境が変わって仕事を覚えたい、アイデアを実現したい、新しくブログを始めたいなど変化の多い社会人や大学生の新生活にとても便利なので是非お見知りおきください。

情報カードとは何か」「使い方について」「私のとっておきの利用法について」紹介します。

 

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情報カード

 

 

情報カードとは

情報カードは、情報を記録するカードで、メモのような紙片です。メモと違うところは収集することを目的としているところにあります。

カードというだけあって厚口の紙で、ペンを走らせるのにちょうど良い硬さになっています。

コクヨとコレクトから主に販売されており、大きさはA6・B6・5×3インチ・6×4インチなど、無地や罫線・方眼タイプなど、さまざまな種類のカードがあります。

なかでも梅棹忠夫氏の著書『知的生産の技術』で紹介され、日本で情報カードが普及するきっかけとなった京大式カードが有名です。

 

 

私はコレクトの5×3インチと6×4インチの方眼タイプを愛用しています。 

遊戯王世代として、カードとつく名のものはデッキを構築せずにはいられません。これが決闘者の性質なのでしょうか。

 

情報カードは収集を目的のひとつとしているだけあって、周辺アイテムも素敵なものが多いです。

天然木のデッキケースならぬカードボックスが販売されており、収集するのが非常に楽しみになります。

 

ジョッターというカードを留めるホルダーも販売されています。

革製や紙製の洒落たジョッターもあるので、打ち合わせ時に胸ポケットからさっと出すだけで、できる大人の雰囲気にぐっと近づきます。

さながら決闘者が腕につけてるデュエルディスクといったところでしょうか。

 

どのように使うか

情報カードは忘れないようにするためのメモとしての用途だけではありません。

カードは自由に並べ替える事ができ、編集することができます。

この自由に「並べ替え」、「編集」できることが情報カードを使う大きな利点です。

「並べ替え」は、似た要素を集めてグループごとに分類したり、主従に分けて階層として構造化したり、順序を入れ替えて文脈を整理したりすることができます。

「編集」が大事なのは、別々に得た知識を並べ合わせ、共通点や相違点から気付き(メタ認知)を得る事ができるからです。

もし気付き(メタ認知)を得た時はすかさず情報カードに書き込み、他のカードと組み合わせながら思考します。運がよければ更に何かに気付き(メタメタ認知)を得ることができるかもしれません。

 

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カードを使った思考法に関しては梅棹忠夫『知的生産の技術』の他にも、東大生協でベストセラーになった外山滋比古『思考の整理学』、KJ法の考案者の川喜多二郎『発想法』、東大祝辞で話題になった上野千鶴子『情報生産者になる』等の中で紹介されています。

最近ではベストセラーになった前田裕二『メモの魔力』のなかでもA5の紙を使った思考法が紹介されています。これもカードを使った思考法の一種だと思っています。

もし興味がありましたら是非ご一読ください。

 

思考をまとめ、論文やレポート、ブログ、企画等のアイデア出しに幅広く活用することができます。

 

とっておきの利用法

私のとっておきの利用法は「読書感想カード」と「目標カード」を組み合わせた利用法です。

 

読書感想カードは子どもの頃に利用した方もいるかと思います。 

なぜ読書感想カードなのかといえば、生活に役立つ情報を求める大人こそ役立つと思うからです。

ジャンルとしては教養書やビジネス書、自分の専門分野が効果的です。

情報カードに読んだ本のタイトル、著者、印象に残った箇所、読んだ本の日付を書きます。

 

ポイントとして印象に残った箇所は絞って要約し、できるだけ少なく箇条書きにすることです。

強く印象に残った箇所やはじめて気付いたことに注目し、知っていたことまで書く必要はありません。 

 

本を読んでカードが集まってきたら分類しましょう。

例えば「プレゼン」「雑談」「質問」「商談」「褒め方・叱り方」といった内容は「話し方」に分類する事ができます。

情報を集めて分類すると今度は編集することができます。

話し方には様々あるが、重要なポイントとしてこういう共通点がある、状況に応じて相違点がある、など気付く事ができます。

読書感想カードの使い方の良い点として、時間が経っても併読に近い状態をつくる事ができます。

 

そして、最も大切なのは日々の生活の目標を「目標カード」として情報カードに書き、デッキに入れることです。

私は「家事」「仕事」「資格勉強」等の目標に分け、それぞれに目標や課題を書いています。そしてデッキに目を通して今やるべきことを洗い出すようにしています。

もし今週末に大事なプレゼンがある場合は、デッキの中から「話し方」に目を通すことで一気にポイントを復習することができます。

 

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著者のデッキ

まとめ

 

自分のデッキは自分が強く印象に残ったことだけが書かれているので、必ず役に立つはずです。 

このように、印象に残った事を仕事や生活に結びつけることで、本から得た知識を思考して、実践に役立つ知恵へと変換させるために情報カードを使います。

 

お互いのとっておきの情報でデュエルしたら盛り上がる事間違いなしです。

 

お気に入りのデッキを組んだ際は是非私と対戦してください。

楽しく知的生産していくために「情報カード」是非おすすめです。

 

※なお、対戦ルールは募集中です。

 

 

#新生活が捗る逸品

ブログについて

こんにちは。hidesapiensです。

埼玉生まれ埼玉育ち、生まれて30余年になります。 

思考に関する知識を蒐集することが趣味の、平凡なサラリーマンです。

仕事の関係で各地を転々とし、ただいま瀬戸内海を渡って愛媛へ漂着しています。

 

このブログでは、思考にまつわる話やエッセイを書いていけたらと思っています。

誰かの仕事や生活に役立つ情報を提供するとともに、私自身の知識を深め、自分なりの思考地図のようなものが描けたら楽しいな、と企てています。

まだまだ進化の途中にありますので、いたらぬ点も多々あると思いますが、温かい目で見て頂けたらと思います。 

 

いつまで続くか怪しい限りですが、クラゲのようにゆらゆらと気の向くままに書けたらいいな、と思っています。

ふつつかものではありますが、どうぞよろしくお願いいたします。